≪伊勢志摩カテーテルアブレーションライブ2011 報告≫
平成23年1月22日、三重ハートセンターにおいて、伊勢志摩カテーテルアブレーションライブ2011を開催致しました。本ライブのテーマは、伝承【To transmit Sophisticated Skill and Academic Acknowledgment】とし、洗練した技術と最新の知識をライブデモンストレーションを通してご参加者頂いた皆様に伝えていくことを目的としています。
オペレーターには名古屋第二赤十字病院の吉田幸彦先生、筑波大学附属病院の夛田浩先生、群馬県立心臓血管センターの内藤滋人先生をお招きして、持続性心房細動2症例、発作性上室性頻拍1症例の計3症例のライブデモンストレーションとなりました。心房細動に対するアブレーションとして、同側肺静脈拡大隔離術が広く行われていますが、オペレーターによってその手技は異なるのが実臨床であります。焼灼方法もDraggingまたはPoint by Point、焼灼していく過程、焼灼後の確認方法など、それぞれの手技やその背景にある考え方を、ご参加頂いた先生方と一緒に共有できたことは、非常に大きな収穫であったのではないかと考えます。
座長・コメンテーターには、中部・関西地区にてアブレーション治療に積極的にご活躍されている先生方にお願いして、活発な討論が行われました。
ミニレクチャーには、豊橋ハートセンターの山城荒平先生に『心房細動に対する自律神経節アブレーションの実際』、筑波大学医学部附属病院の夛田浩先生に『心室頻拍に対するカテーテル焼灼術:最近の話題』として、それぞれご講演を頂きました。ランチョンセミナーには、群馬県立心臓血管センターの内藤滋人先生に『3Dマッピングを用いた心房細動アブレーションの実際』、コーヒーブレイクセミナーには、名古屋大学医学部附属病院の因田恭也先生に『心不全とアミオダロン』として、それぞれご講演を頂きました。いずれの内容も日本において第一線でご活躍の先生方から、最新のトピックスを拝聴することができ、大変有意義であったと考えます。
今回のライブでは、コメディカルセッションも充実すべく、ナースセッション【アブレーション治療 外来・カテーテル室・病棟での観察のポイント】、心臓電気生理・入門セッション、心臓電気生理・マニアックセッションを設けました。アブレーションライブを見ながら、わかりやすいライブ解説とそのセッションごとに設定したテーマに沿って進行をして頂きました。普段アブレーション治療を見る機会が少ないコメディカルにとっては、もっとライブの手技を見たかったとのご意見や、ライブをみながらディスカッションを行う進行上の無理な企画に、さまざまなご意見を頂戴しましたが、次回改善すべく、真摯に受け止めたいと思います。
最後に、本ライブを開催するにあたり、準備から当日運営、後片付けまで、たくさんのご協力を頂きました各協賛メーカー様、三重ハートセンタースタッフ一同に深く感謝申し上げます。本ライブが会を重ね、皆様とともに発展していくことを願っています。
三重ハートセンター 内田文也
次回予告:平成24年2月4日