ごあいさつ
ごあいさつ
伊勢志摩ライブデモンストレーションにご参加いただき、誠にありがとうございます。循環器領域の治療はこの数十年で目覚ましい発展を遂げ、カテーテルを用いた治療が心血管疾患治療の中心的役割を担うようになりました。
とりわけ経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、薬剤溶出ステント(DES)の登場やデバイス・手技の進歩により、再狭窄のリスクを大幅に低減させ、最適薬物療法(OMT)や運動療法との組み合わせによって、患者さんの長期予後を飛躍的に改善してきました。
さらに、慢性完全閉塞(CTO)病変といった従来は困難とされた病変に対しても、熟練したオペレーターによる最新技術の応用により、安全で効果的な治療が実現しつつあります。これらの進化は、一朝一夕に築かれたものではなく、先人たちの知恵と経験、そしてそれを惜しみなく次世代に伝えようとする努力の積み重ねによって支えられてきました。
医療は常に進化し続けていますが、どれほどデバイスや技術が進歩しても、その中心にあるのは「患者さんを救いたい」という思いです。その志を共有し、技術と精神の両面で次代を担う若手医師たちへとバトンを渡すこと――それが本コースの最大の使命です。
本会を通じて、多くの新たな気づきと交流が生まれることを心より願っております。ご参加の皆様の臨床の一助となり、明日からの現場での実践につながることを期待してやみません。
最後に、本会の開催にあたりご協力いただいた関係各位、デモンストレーター、スタッフの皆様に深く感謝申し上げます。
三重ハートセンター 循環器内科
那須 賢哉